2024/25プレミアリーグの第3節となる、我らが三笘薫選手所属のブライトンVSアーセナルの試合は、日本時間の8月31日20:30に、アーセナルのホームのエミレーツ・スタジアムで行われ、1-1で勝ち点1を分け合いました。
動画⇒Official Brighton & Hove Albion FC
試合概要
アーセナルが先制!
全体としてアーセナルがゲームを支配する展開で推移、ブライトンは守勢の時間帯が多く、なかなか決定的なチャンスを造れないでいると、アーセナルにゴールが生れます。
ブライトンのセンターバックのダンク選手とアーセナルの右ウィングのサカ選手がロングボールに競り合います。
サカ選手がダンク選手に乗りかるように競ったため、ダンク選手の視線がブレてボールを見失ったように見えます。サカ選手からすれフィジカルでは不利な相手でしたが、プレッシャーをかければ何かが起こり得るという考えでしょう。ダンク選手はボールの落下を待つのみで、フジカルで対抗する様子が見られませんでした。強いて言えばダンク選手は油断という凡ミスを犯したというふうに映ります。
このようにして二人の背後に落下したルーズボールを、
サカ選手がいち早く拾うのは当然の流れだったのです。まじめで一途な若者が、緩慢なレジェンドを出し抜くといった、世の中にありがちな構図です。
アーセナルのハバーツ選手がフリーで走り込み、ダンク選手が抜かれた格好となったために、サカ選手にプレスをかけてきたもう一人のブライトンのセンターバックのファン・ヘッケ選手に対し、サカ選手は頭越しにふんわりと技ありのループパス。
この競り合いからパスまでの流れの中で、サカ選手の一途さと俊敏性と技術がよく出ています。
上の画像からオフサイドはないこともわかります。
スピードにのってパスを受けたハバーツ選手は抜け出し、ブライトンのゴールキーパーのフェルブルッフェン選手と1対1に。
ハバーツ選手は、ゴールキパーのフェルブルッフェン選手の頭上を通過するループシュートでブライトンのゴールを割り、アーセナルが先制に成功します。
アーセナルが力で奪ったというよりは、サカ選手とダンク選手の競り合ったボールが、ルーズボールになったために生まれたゴールと言えます。もし仮に、ダンク選手が全力でヘディングで競り合っていれば、そのフィジカル差から、ダンク選手が跳ね返していたのではないかと想像しています。
デクラン・ライス選手(アーセナル) レッドカードで退場
既に1枚のイエローカードを受けていたアーセナルのライス選手は、ブライトンのフェルトマン選手のフリーキックの瞬間に、ボールをチョンと動かし、フェルトマン選手の空振りを招く妨害行為により、
2枚目のイエローカードを受け、2枚合わせてレッドカードとなりました。正直、イエローを1枚貰ってる選手がやるべきことではありませんでしたが、ブライトンのペドロ選手の似た行為がお咎めなしだったことが影響したかもしれません。これは、レフリーの公平性担保のための問題となるかもしれませんね。
これにより、11人対10人となり、ブライトンが数的優位に立ち、攻勢を強めます。
ペドロ選手のゴールによりブライトン1-1と追いつく
同点のゴールは、ダンク選手の素晴らしい縦パスからの流れで生れます。
ディフェンスラインから最前線のミンテ選手への速く低い弾道の縦パスが通ります。ダンク選手のパスは勿論スーパーですが、この時、見逃せないのは、ライン際の三笘選手の囮の動きです。三笘選手とダンク選手の間の二人のアーセナルの選手は、三笘選手へのパスを警戒する位置にいるために、ミンテ選手へのスペースが創られたのです。
更に、ここでパスを受けるミンテ選手のフィジカルとスピードに驚愕します。まずフィジカルで相手選手に身体を寄せ、ダンク選手の超高速パスが自分の側を通過するようにしながら走ります。
パスが自分を追い越すとスピードで相手選手を剥がし、ドリブルに入ります。
そしてミンテ選手は強烈な左足シュート。アーセナルのゴールキーパーのラヤ選手はボールを弾くのが精いっぱいです。ミンテ選手もスパーな選手であることがよくわかります。
ここでよく考えると、なぜこの場所にミンテ?という疑問が起こります。彼は右ウィングの選手ですが、左を見れば三笘選手という位置でボールを受けています。
恐らくですが、これはトレーニングでしっかりと仕込まれたプレーでしょう。ダンク選手の速い縦パスを受けて突破するには、ミンテ選手か三笘選手のスピードを利用することは有効です。しかも、明らかに三笘選手はダンク選手→ミンテ選手へのスペースを造っています。デゼルビ監督の時代から、ダンク→三笘のホットラインは存在しましたが、ミンテ選手の加入により、三笘、ミンテの両選手の絡んだ攻撃は、状況に応じた選手が状況を打開できるという点で、相手に絞らせない強力な攻撃力を発揮しそうです。
こう考えると、ブライトンのファビアン・ヒュルツェラー新監督はなかなか緻密なようです。少し名将臭が出てきました。
こぼれたボールに詰めたのは、この局面で、チーム1の適任者と思われるペドロ選手でした。この瞬間、私は同点ゴールを確信していました。
左足を振りぬいた、地を這う弾道のシュートはセービングを試みるラヤ選手の下をすり抜けゴールに突き刺さりました。
ブライトンの攻勢続くも流石なアーセナル
後半の多くの時間帯を数的有利で戦ったブライトンは、シュート数やボール支配率などのスタッツで2倍近い数値を記録していたために、勝ち点3を得るべき試合だったと思います。
逆に、アーセナルはやはり強いチームです。数的不利でも負けない守備力は素晴らしかったです。
素晴らしい試合を見せてくれた両チームの選手達に感謝です。
三笘選手のキレキレプレー
この試合で得点に絡むことはなかった三笘選手ですが、切れ味のあるプレーが多く見られ、いつものように、”上手い”、”流石”というシーンが多く、好調ぶりが伝わりました。
上手すぎるまた抜き
まず、この2枚です。
ボールを保持した三笘選手にホワイト選手がプレスをかけます。
すると、一瞬、右足インサイドでボールタッチして、ホワイト選手に右足を出させた次の瞬間!右足アウトサイドでまた抜きです。もう、上手すぎて笑うレベルです。
伝家の宝刀”反発ステップ”
位置的に三笘選手と対峙することが多いホワイト選手は、三笘被害者の会の常連さんです。
ここでもホワイト選手です。サカ選手(7)もサポートに戻ってきていますが、サカ選手の守備機会を増やし、攻撃力を削ぐ効果も三笘選手は持っています。それだけ、三笘選手が危険な存在ということですね。
まず、縦にちょっと加速し、ついてくる様子を見ます。
キュッと急減速し、右足アウトサイドで揺さぶります。
更に大きく揺さぶります。するとサポートのサカ選手もやってきて、二人がかりで挟んで奪おうとします。
ホワイト選手もサカ選手も喰いついてきます。二人の身体の重心は(写真の)左方向に移動します。
急減速し、ゴールライン方向にステップします。三笘選手は既に身体の重心を動かしていますが、サカ選手とホワイト選手はまだ重心移動できていません。
ゴールライン方向に一気に加速します。このときのボールは右足アウトサイドで扱うのが三笘選手の反発ステップの大きな特徴です。アウトサイドでボールを扱うと、自然に走るフォームを維持できるために、一瞬での加速力に繫がるのです。
もしインサイドでボールを扱うと、がに股になって急加速は困難なのです。
ホワイト選手を一気に剥がします。
そしてクロス。三笘選手は高確率でホワイト選手とのマッチアップに勝利し、ゴール前へのクロスに繋がりますので、アーセナルにとっては恐怖の選手と言えるでしょう。
しかし、アーセナルのゴール前は固いです。ゴール前ではアーセナルの選手の人数が上回っおり、フリーにさせてもらえず、ゴールにはつながりませんでした。
しかし、このような見ごたえのある三笘選手の反発ステップからのクロスをこの試合では何度か見ることがありました。
ゴール前でいかにフリーになってクロスを受けるかですね。それは、どのチームも同じかもですね。
三笘選手に関しては、相手チームへの脅威を与える点、スペクタクルなプレースタイル、守備での貢献度等、得点に絡まなくてもチームに不可欠な選手であることは私は理解できるのですが、ゴールやアシストと言った、さほどサッカーを知らない人でも評価できる数字を残してもらいたいと思っています。それが日本のサッカーファンを増やすことに大きく繫がります。
3節終了時でハーランドは7得点です。三笘選手は同時点1ゴール1アシストですのでどうも比べてしまうところは私の中にもあります。
2024/25シーズンのプレミアリーグ順位表と日程・結果のページへのリンクを貼っておきますので、よろしければご利用ください。
この投稿が、あなたのお役に立てば幸いです。
よろしければ、各種SNSでのシェア、私shigeのフォローをお願いいたします。
コメントや質問があれば、お気軽にどうぞ。
コメント